2022 DANAオープン予選2日目【畑岡奈紗、渋野日向子、古江彩佳】

オハイオ州ハイランドメドウズGC(Highland Meadows Golf Club)で開催されたLPGA DANAオープン by マラソン(Dana Open presented by Marathon)の金曜予選ラウンド2日目を観に行ってきました。

昨年まで7月中旬開催だった「マラソンクラシック」が新たに自動車周辺機器関連をメインタイトルスポンサーに付け、開催時期も9月第1週に変更されました。

ちなみに「マラソン」とはあの陸上競技ではなくガソリンスタンドチェーンのことです。

深夜便の弾丸小旅行

9月第1週はアメリカで労働感謝の日(Labor Day)の月曜祝日で三連休となり、ボクみたいなサラリーマンは、なんとなく、もう1日有給休暇が取りやすい&取る人が多い週末なのでありますw 従って前日金曜を加え四連休とし、ゴルフ観戦目的の小旅行をすることにしました。

でも旅行するのもゴルフを観るのも平日金曜日だけなんですけどねw

ほんと、予選落ちで選手が不在というリスクのある週末に飛行機での長距離旅行をプランするのは危険すぎます。

何を隠そう、本大会の土曜&日曜観戦を決行した4年前は、野村さん除き日本人選手が予選で全滅。結果的にボクの注目していた外国人選手のサイン&自撮りゲットに集中できたので大変実りのあるものとなりました。ただしファンサービスエリアに常駐にしていたためコースでゴルフプレー自体をあまり見ていません。従って上がり3ホール以外はよく覚えていません。

小旅行の開始は自分の住むシアトルからそんなオハイオ州の会場への移動。国内移動ですが時差が3時間もあります。まず会場最寄りのミシガン州デトロイトに飛行機で向かいました。学生夏休み最後の繁忙期なのでチケット代は高かったですけど貯まっていたマイレージを駆使してどうにかやりくり出来ました。

日帰りしたい自分は深夜便レッドアイを利用。時差も手伝ってシアトルを23時に離陸しデトロイト到着は現地時間翌朝6時。しかし昨今の航空事情により例の如く30分ほど離陸並びに到着がディレイ。午前スタート組を出来るだけあたまから見たいボクにとっては飛行機の遅延は致命的です。

なにせ古江、笹生、渋野の注目三選手が午前8時台のティーオフなのですから。最寄りの空港から2時間未満の猶予しかありません。

ミシガン州デトロイト空港からお隣オハイオ州にある大会会場まではやや距離があるためウーバーではなくレンタカーを利用。

運良く空港からレンタカーオフィスまでのシャトルバスがスムーズで、かつチェックアウトも手際よかったため、飛行機が着陸してから30分強の午前7時には大会会場に向けて出発することができました。

グーグルマップさんによると空港からゴルフ場まで車で1時間。古江選手のティーオフは午前8時15分。

現在午前7時ですから、1時間走って大会が用意した駐車場からシャトルバスに乗って入場後当日券を買って1番ホールまで歩いて・・と考えるとまず古江さんのティーオフに間に合わないです。

しかし大会観戦2度目という経験を活かし、会場ゲートすぐそばで自宅の庭を駐車場として解放している家を数件発見。駐車料金が一日10ドルと手ごろだったので迷わず入場ゲートから徒歩30秒の家族経営即席民間駐車場に滑り込みました。

ゴルフ観戦はタイムイズマネーなのだ。

法定速度を守りつつレンタカーで会場入りし無事に古江さんのティーオフに間に合ったわけですが、ちょっとだけ時計を巻き戻します。

会場に向かう道中でこれを見逃すわけにはいきません。

大会前年度優勝者の案内標識です。

前回当地を訪れた際に前年優勝者のキム・インキョンの名前が「In-Kyung Kim Dr.」として路線標識になっていたんですよね。

昨年2021年の優勝者は畑岡奈紗選手。

なので畑岡さんの標識は絶対にナマで見たいと思っていました。前日にご本人も記念撮影した写真をインスタにあげていましたし。

高速を降りて下道に入るとすぐにありましたありました。至る所にありました「Nasa Hataoka Dr」の緑の標識が。

こんなオハイオのクソ田舎(失礼、でも本当。)に、次の優勝者が決まるまでの期間限定とはいえ日本人プロゴルファーの交通標識があるなんて、笑っちゃいますよね。

畑岡さんの功績に感謝し、会場入りして15ドル(2,000円)で当日券を買い、簡単な荷物チェックを経て、10番ホールティーグラウンドに急ぎます。

古江彩佳選手

駐車場に車を止めてわずか10分でティーグラウンドに到着。古江彩佳選手が午前8時15分にインスタートする10番ティーです。古江選手は既にティーグラウンド上でスターターのアナウンスを待っていましたが、諦めていたのになんとかギリで間に合いました。

ブランドのロゴが散りばめられたショートパンツに白いシャツでとても涼しげです。

「ツアールーキーですがすでにツアーウィナーでもあります」との紹介が誇らしいです「日本の神戸出身アヤッカーフルーエ」

先月スコットランドでツアー初勝利した古江さんは3アンダー18位タイで予選2日目をスタート。

実力者キム・セヨンを含むグループですが、いつものように古江さんを囲むギャラリーは多くなく、いつものように独占感のあるラウンド観戦です。

叩いたボギーはガードバンカーから寄せきれなかった1ホールだけ。

伸ばし合いの中で6アンダー16位タイに順位を上げました。

なお、動画でもどうぞ→ https://youtu.be/XvDcJTsEAhg

渋野日向子選手

なにせ将来の参戦スケジュールが読めない渋野日向子選手。エントリーを済ませているのは翌週の大会までで、翌々週からの予定が分からない。古江&畑岡とマネジメントの違いなのかもしれませんが、早めに観戦予定と飛行機のチケットを確定させたいボクには常に頭の痛いところです。

まあそんなこと選手本人にとっては知ったことじゃないですがw、正直言うと残念なことに現在の渋野選手は予選通過の確率が他の日本人選手に比べるとそんなに高くないので、週末オンリー観戦に伴うリスクが最も高い選手なのです。実際に土曜観戦オンリーだった4月のパロスバーデスでは彼女のプレーを見られませんでした。

それもあって今回は予選2日目金曜観戦を選択。

そのリスクは結果として今回も高くなり、初日1オーバーの96位タイ発進。

しかし今日2日目でスコアを2つ伸ばし1アンダーに持っていければカットラインをクリアできるかなといった状況。

かつ悪い日は2日続かないだろう、黒いウエアの時はスコアがいい気がする、という楽観予想のもとティーオフ。

そしてスタートホールで2オン1パットでいきなりのバーディー。

なんだ、予選突破ラインまで余裕じゃんこれ、とさらに楽観的になり、期待に応えるが如く前半は2バーディーノーボギーの確実かつ素晴らしいプレー。

数多い日本人ギャラリーもお約束の2フレーズ「ナイッショー」「ナイスバーディー」で背中を押します。

LPGA公式アプリで予想予選カットラインを逐一確認しながら、あとひとつバーディーが取れたら予選突破が確実になるんだけどなあ、と見ていました。

しかしアイアンが寄らずバーディーパットが入りません。

このままギリ逃げ切るか、と誰もが感じ始めた後半8番(トータル17番)軽い打ち上げショートホール。

キャディーさんが直前に変更したアイアンをバッグに戻そうとしたときにティーショット。

どこに着弾したのかティーグラウンドからは見えず、グリーンサイドから拍手も歓声も聞こえないのでパーオンを逃したことだけは確かな模様。

実際に行ってみるとティーショットはグリーンを遥かにオーバー。そして微妙な傾斜地からのアプローチはラフに負けショートしてグリーンに届かず。そして残った下りのアプローチが今度はピンを遥かにオーバー。

ダブルボギーでここまでの貯金をあっという間に吐き出して予選突破圏外に。

ガタガタに崩れそうになる最終ホールでなんとかパーセーブしたのは立派でした。しかし敢えて言うと18番グリーンサイドからのアプローチを最低でもピンオーバーさせて欲しかった。バーディーで上がればまだ予選クリアのチャンスはありましたからね。気持ちが消極的だったのか、周りの誰も言ってくれなかったのか、一か八かの積極性が見たかったです。

それでも結果はやはり2打足りずに予選落ち。ショートホールでのダブルボギーで失ったスコア分カットラインに足りませんでした。

選手の心情を思うとつらいなあー。

その後のメディア、ファン対応をしっかりと笑顔でこなしていましたが、それが逆にいじらし過ぎて、ボクはサインも写真ももらう気にはなれませんでした。

なお、動画でもどうぞ→ https://youtu.be/sUO-2LaHByE

畑岡奈紗選手

さて、午後スタートとなったディフェンディンチャンピオンの畑岡奈紗選手。実は畑岡選手のプレーを複数ホールかけてちゃんとみるのは久しぶりなんですよね。

さすが実力者。人気者レクシー・トンプソンとメジャーキラーの豪州人ミンジー・リーとのなんとも豪華な組み合わせ。

もちろん多くのギャラリーを引き連れているのですが、鈴鳴りと言うわけではなく、見たい位置で見たい選手を見れます。

2アンダーの29位タイと連覇を狙うには好位置とはいえない初日のスタートとなりましたが、確実にスコアを積み上げ、気がつけば本日66の通算7アンダーで首位3打差の4位タイにまで順位は上昇。

最終的に優勝は逃すのですが、同組のビッグネームに負けず劣らずの存在感と当然の如くスコアを作っていく実力に感動してしまい、ラウンド後に思いの丈を本人に投げかけさせてもらいました。

と同時に筆記体でサインを描く姿を見てやっばりもう地球を周るNASAサインは完全に封印してしまったんだなあと寂しくもなりました。

5年ぶりにセルフィーさせてもらって、かつ通りすがりのミンジー・リーにも同様のファン対応いただきました。

二人ともありがとう!

動画でもどうぞ→ https://youtu.be/JeMoq65Ma7I

笹生、上原他

やはり日帰りで注目選手を網羅するのは無理!

と改めて感じました。

渋野ファンのフェイバリット=A. ブハイなんて通りすがっただけだし、久々の野村敏京選手やP. クリーマーも、L. コーも、B. ヘンダーソンも全然見れてないじゃん。ネリーコルダが出てなくて本当によかったよ。

笹生優花選手も2ホールほどチラ見で終わってしまいました。

体調が回復し1年ちょいぶりにLPGAツアーに戻ってきた上原彩子選手!

予選最終組の上原組は19時前に最終18番グリーンに上がってきました。この時点で一打予選カットラインに足りない状況。

チップインすれば予選通過確実というグリーンサイドのアプローチを強気にオーバー。ファーストパットも積極的にピンをオーバー。返しのパットも入らず結果的に渋野選手同様二打足りず予選落ちとなりました。

しかしいいもの見せてもらった。

久しぶりのフィールドでプロ根性を見せてもらいました。

ギャラリーのほとんどが帰宅の途に着いたグリーンサイドで、日本のメディアの方々も暖かく見守っておられました。

たぶん週末の会場に戻ってきて、決勝ラウンドで盛り上がっている中、練習場で懸命にボールを打つ姿が容易に目に浮かびます。